ワークショップで最近始めたグループカウンセリング形式のキャリア構築インタビューはカウンセリングとしてどんな位置付け出来るかを考えてみました。カウンセリングのベースとなるのは人の心の理を学ぶ心理学なので、今読んでいる心理学概論を参照してみました。

心理の研究の手法として分類すると、実験・調査・事例研究となり、この中の調査の面接法が該当するかと思います。
調査は何れも言語を媒介に質問紙によるものと面接による2つがあります。したがって問いをする側と答える側の参加者の原語能力により成果が変わります。さらに面接法は参加者の観察による部分があり、その言語だけでなく非言語を含む行動の変化や経過も情報になります。
面接は質問内容や回答方法が決まっている構造化された面接から、基本的な面接の目的や話題などをはっきりとは示さない非構造的な面接まであります。例えばキャリア相談のようなカウンセリングは話したい事とカウンセラーの設定するそのセッションの目標は決められることが多いですが、相談者の回答次第で焦点や深さを変えながら進めていく半構造的面接に該当します。
一方、キャリア構築インタビューは決められた5つの質問に答えてもらい、その回答の意味付けに必要なスキーマは用意されているので構造化面接と言えます。但し、質問の回答からクライエントが自由に連想する事により、新たな気づきも生まれる可能性もあり半構造化面接の部分もあるかと思います。
このように構造化する事は、心理学のある心理的結果(従属変数)をもたらす要因(独立変数)との因果関係を確かめるには良い方法ですが、その変数の範囲を広げたり、前提(例えばスキーマ)にあてはまらない可能性も探るには、非構造的なアプローチも良いのでは感じました。「金の糸」はゲームのルールこそありますが偶然要素があり、周りのメンバーの個性も影響する非構造化要素が大きいと思いました。

今後も、金の糸とCCIの協奏の意味を考えるうえで心理学も含めた様々な視点で捉えていきたいと思います。
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