「サビカス キャリア構成理論 四つの〈物語〉で学ぶキャリアの形成と発達」の第1章は続いて、
- メタ理論モデルで使う自我の枠組
- キャリア構成理論の四五の前提(冒頭のみ)
ゴロワーズ担当になります。下図の統合マトリックの赤の破線の辺りです。

メタ理論モデルで使う自我の枠組
サビカスのキャリア構築理論は、メタ理論で構成され、マクアダムス(McAdams, 2013)の三つの異なる自己心理という包括的な枠組を適応して、自己心理に関係する自己構成プロセスと自己構成パターンを三つの体系に分類します。
心理の三つのレベル(適用①)
サビカスは、1995年のマクアダムスの“What Do We Know When We Know a Person”のパーソナリティ心理の三つのレベルの枠組みを用いて、2005年の”Career Construction Theory and Practice”において、キャリア構築理論の三つの視点
- 職業的パーソナリティ
- キャリアアダプタビリティ
- ライフテーマ
を提唱しました。

パーソナリティの発達の3つの異なる視点(適用②)
さらに、2010年のマクアダムスとオルソンの”McAdams and Olson Personality Development: Continuity and Change Over the Life Course”のパーソナリティの発達の3つの視点「アクター・エージェント・オーサー」を、2011年の”Constructing careers: actor, agent, and author”において最初にキャリア構築理論に適用し、
自己構築に関する視点として、
- アクター
- エージェント
- オーサー
を採用しました。
2013年の“Career Construction Theory and Practice”(題名同じ)に詳しくまとめられました。

上の図の枠組みの、アクター(行為者)、エージェント(主体)、オーサー(語り手/構築者)のそれぞれに記載した認知スキーマとパフォーマンス戦略は、優先順位があって競い合うものではなくて、それぞれがカウンセラーに、キャリア構成プロセス・結果・パターンを見るために補完的な視点を提供します。
本書のメタ理論を整理するうえで、この三つの視点と認知スキーマとパフォーマンス戦略という2つの軸を組み合わせて、冒頭のメタ理論のマトリックスを形成しています。
マクアダムスの自己心理の研究
下表のように、マクアダムスの自己心理に関する理論は、
| McAdams, D. P. (1995). | What do we know when we know a person? | Journal of Personality, 63(3), 365–396. | 人格の三層モデルの枠組みの原型➡適用① |
| McAdams, D. P., & Olson, B. D. (2010). | Personality development: Continuity and change over the life course. | Annual Review of Psychology, 61, 517–542. | パーソナリティ発達の3つの視点「アクター・エージェント・オーサー」➡適用② |
| McAdams, D. P. (2013). | The psychological self as actor, agent, and author. | Perspectives on Psychological Science, 8(3), 272–295. | 2010論文の同枠組みを精緻化した単著版 |
の進化に合わせて、サビカスもその枠組みの適用を二回行っていることになります。(下図)なお、本書は(McAdams, 2013)と書かれていますが、適用としては2011年論文「Constructing careers: actor, agent, and author」にパーソナリティの発達の三つの視点を最初に引用したのは、McAdams & Olson (2010) とされています。

このようにマクアダムスの枠組みは、サビカスの壮大なメタ理論の整理に大きな役割を果したようです。
メタ理論のマトリックス
以上のサビカスのメタ理論の全体の構造は、下図(ゴロワーズ追記)で表わせます。


キャリア構成理論の四五の前提
ここからマクアダムズの包括的な理論を使い、三つの自己心理(アクター、エージェント、オーサー)を命題として、キャリア構築理論の四五の前提をグループ分けします。
以降は、次のご担当の皆様お願いします。





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