「サビカス キャリア構成理論 四つの〈物語〉で学ぶキャリアの形成と発達」の第1章は続いて、次は「アクター」の最後のロールモデルですが、先にT.K(20260811)さんから、自己調整するエージェントの前半を報告いただきます。
- 自己調整する動機づけられたエージェント
- 動機に焦点があるスキーマ
- キャリア適応戦略
になります。下図の統合マトリックの赤の破線の辺りです。

自己調整するエージェント(前半)
自己調整する動機づけられたエージェント
命題B 幼少期の後半、個人はさらに頻繁に動機づけられてエージェントとなり、自己調整プロセスを通じて目標達成に向けて、自分の知覚・感情・行動を適応させ、自己と一致する社会のポジションに向かうように人生の方向づけをする。
個人は自己概念をより完全な形で発展させて、次の新しい問い「世界と自分の関係はどうなっているのか」「次に何をすればいいのか」と問うようになる。
自分の居場所や立ち位置を見つける責任。 目標・価値・興味を追及。
望んでいる位置に向かうために、
エージェントは目的をもった行動を通して、意図的に選択して移動
目的に適合する行動をすることで、期待している効果が生じるように努力
動機づけを構成する三つの要素―ニーズ・価値・興味―
①ニーズは行動を促進し、個人が満足に感じる方向へ向かわせる
②価値は、環境の中に存在するニーズを満たす望ましい目標や目的
③興味は、環境を使ってニーズを満たして、価値を実現するという複雑な適応努力。目的を達成する活動。
目標を設定して追求することに関して、エージェントとしての自己は、継続して
自己調整スキーマを使い、モチベーションに焦点を当てて、適応戦略を形成する
動機に焦点があるスキーマ
自己調整スキーマ
勝つためにプレーする昇進スキーマ
(自分のやりたいことや自己成長に向ける行動につながる)
負けないためにプレーする予防スキーマ
(自分のやるべき行動に向かわせて失敗や心理的被害から遠ざける行動に)
| 第3章 ロバート | 第4章 ウイリアム | 第5章 ポール | 第6章 フレッド | |
| 愛着スキーマ | 安定―自律 | 不安―アンビバレント | 拒絶―回避 | 恐怖―無秩序 |
| 気質タイプ | アルファ (外交―受容) | ベータ (内向ー受容) | ガンマ (外交―懐疑) | デルタ (内向―懐疑) |
| 適応戦略 | 昇進と予防 | 予防 | 昇進 | 無気力 自己調整困難 |
キャリア適応戦略
自己調整スキーマは、昇進であれ予防であれ、個人が自分のキャリア目標を選択し追求する際に発生する〈職業的発達課題〉〈職業転機〉〈仕事の悩み〉にどのように適応できるかの方向性を示す。
CCTの自己調整機能は
- 最初に、人格特性が持っている適応レディネス、
- 次に心理社会能力としての適応資源、
- それから適応反応行動
- 最終的に、適応によって生じる結果。
- ❶適応レディネス
-
発達課題、キャリア転機、トラブルなど課題に遭遇したときに、
変化しようとする意欲と変化へのレディネス
自己調整プロセスを活性化して、個人に行動を開始
キャリア適応力は、積極性・勤勉性・開放性など、複数の特定の性格特性や動機が複合的に混合。
適応レディネスが備わっていたとしても、効果的に機能するために、必要な資源を持っている必要がある。 - ❷適応資源(キャリアアダブタビリティ)
-
キャリア転機 → 適応レディネスが触発され、自己調整に使う資源が活性化。
CCTは適応資源(キャリアアダブタビリティ) 社会心理能力資源と定義。
四つのC―
関心(concern):未来に対する関心。キャリア移動の予測と準備
コントロール(control):個人がキャリアをどの程度コントロールできるか
好奇心(curiosity):自分の可能性を想像、機会探索、情報収集する傾向
自信(confidence) :自分の能力を信じてキャリア決定し、問題解决できる度合キャリアアダブタビリティの構成や強度によって、対応する仕方に違い。
○関心と好奇心が十分に発達しているが、コントロールと自信がない人は
他の人に言われたまま将来を構想しようとする。
○コントロールと自信がありながら、関心と好奇心がない人は、
変化に直面してからやっと周囲に目を配り始める。
○キャリアアダブタビリティの低い人の場合は、未来を見ないで現在を生きているので、
前も見ず周りも見ずただ自分の身を守ることだけを考えている状態 - ❸適応反応
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キャリアアダブタビリティがあってもなくても、個人は適応反応を用いて転機を乗り越えることかある。
適応反応とは、一番よい状態では、関心・コントロール・好奇心・自信という
キャリアアダブタビリティと強い自己効力感の信念を用いて反応。
実際の適応反応:具体的行動<予測><探索><決定><問題を解決> - ❹適応の結果
-
キャリア適応の結果は〈統合的で適応〉、あるいは〈不適応〉のいずれかで評価
現実志向で統合的に対処できると、
問題を解決できるだけでなく、同時に緊張と不安を軽減させて、
個人をより高いレベルで調整して、より安定した状態へと移行させる。
成長してまったく違った質の高いものになる場合もある。
解決できない場合、問題に対応できない代わりに否定的な感情を軽減。防衛的な適応は、
現実を歪曲するので、緊張や不安を軽減することはできるが、調整反応を
継続し続ける(結局は不安や緊張が戻ってくるから)。調整することで、
少しずつ変化をもたらすこともある。
防衛的な適応は、統合的でも調整的でもない反応。断片化された適応は、
現実的な解決を求めず、現在の悪い状態に変化をもたらさない。
緊張や不安を軽減することもない。
不適応反応が慢性的に起こると、繰り返されるミス、個人的な困難、
社会的な引きこもり、あるいは恐怖心や士気低下といった調節不能な感情反応を生み出す三つの対処方法による結果
統合的対処は決定という結果をもたらす。内外の情報源から集めた長期目標や
戦術的手段に関する戦略的情報を得ることができる。
調整的防御は未決定という結果をもたらす。より小さなステップとより短い時間枠
に関する戦略的な情報を主に内部の情報源から集め、外部の情報源は少ししか使わないという結果
不適応は断片化されている優柔不断という結果をもたらす。基本的な情報の欠如が生じるので、
非現実的な意見に耳を傾けることになる。

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