今参加している組織開発の講座は対話型で受容性の高い場を提供いただいていています。そこで毎回最初に受講生が2名づつアイスブレイクを担当することになっており、自分の番が来ました。どうもビジネス系に用意されたアイスブレイクネタはピンと来ませんでした。
そこで最近サビカスのキャリア構築インタビューの中のcharacter arc(キャラクターアーク)の言葉の意味を調べるときにWikipediaで参考文献にあげられた『キャラクターからつくる物語創作再入門 「キャラクターアーク」で読者の心をつかむ』を思い出しました。
気が付くと講師の方に「明日のアイスブレイクよろしくお願いします。簡単なシナリオを書きましたが、アイスブレイクらしからぬ無謀な試みなので、もし修正すべき点等あればアドバイスお願いいたします。」とメールを送りました。
メールの返事で承諾いただき、さらに「参加者のプロセスを観察し、インターベンションキューブ*を意識した介入をして下さい。 楽しみにしています。」と暖かいアドバイスをもらいました。
*グループプロセスにおける介入:”Intervention Skills Small Groups Teams” by W. Brendan Reddy)
実際に始めると失敗もありましたが貴重な経験をさせてもらいました。
以下に当日行ったアイスブレイクの手順と途中結果(顛末?)を報告をします。
ゲームの手順
まずは簡単に手順を紹介します。
■準備
前日までに下記のようなメッセージを送ります。
補足で
これはサビカスのキャリア構築インタビューの問いから引用しました。
問1は私たちが物心ついて、最初に直面した世の中のものの見方を決める経験で、
問2のいわゆるロールモデルはその経験の中で感じた懸念を解決するために見出し、
やがてその特徴の一部を自分自身に取り込み成長するといわれています。
■当日
◇導入(5分)

おはようございます!
それではさっそくアイスブレイクに入ります。
まず初めに事前に皆様に大変お手間をかけたことお詫びいたします。
もし問いのせいで眠れなくなった方がいたら申し訳ありませんでした。
さて事前にお送りした宿題の回答はご準備頂いたでしょうか?
もしまだの方もいたら簡単に話します、



問1:あなたの最も古い思い出は何ですか?(3~6歳)
問2:子供のころに憧れた人は誰ですか?(小学生、いない場合は中学生くらいまで)
お送りしたお知らせの補足で書きましたが、サビカスのキャリア構築インタビューからの抜粋で、問1は私たちが物心ついて、最初に直面した世の中のものの見方を決める経験で、問2のいわゆるロールモデルはその経験の中で感じた懸念を解決するために見出し、やがてその特徴の一部を自分自身に取り込み成長するといわれています。
キャリア構築インタビューでは、問1は5つの問いの最後に信頼関係が構築されたときに行う根源的な質問ですが、既に構築済みで高い受容力の皆さんなのでいきなり最初に持ってきました。
問2のロールモデルから現在の自分への変容の軌跡をキャラクターアークと呼びます。これからこのキャラクターアークの関するワークを行います。



ここで、今日最初のワークです! 皆様の現在の自分に、問2のロールモデルの特徴は何パーセント位含まれていますか?
3分間じっくり考えてください。3分が経過したら合図をします。カメラオフで結構です。
ジャジャーン!(ZoomTimerアプリ使用)


◇グループワーク(25分)



これから3-4名づつブレイクアウトルームにお送りしますので、お一人づつ順番にワークの感想を語って頂き、最後に自分は何パーセントだったか発表します。
10分くらいしたブロードキャストしますので、今お送りした「テキスト」を開いてください。
勿体ぶってすいません
数字の一番小さい方を主人公として、残りの時間、最初の思い出から現在に至るシナリオあるいは物語を周りのメンバーに語りながら仕上げてみましょう!
ヒントとしては最初の経験をどう見立てるかや、ロールモデルのどの特徴に着目するかでプロットが変わるかもしれません。
もし行き詰まったらご参照ください。
幼いころの「~」(経験)から、私は世の中への「~」な懸念をもち、それを乗り越えるために「~」(ロールモデル)にあこがれを持つようになった。思春期には気がつくとその振る舞いをまねたり、同じように成ろうと「~」を目指したことを思い出した。そして今はロールモデルとは全く違う職業や環境にいるが、自分の生き方の「~」なところはそこから来ているかもしれない。
◇まとめ(5分~)



ワークお疲れさまでした。
グループ毎にアークの主人公に感想をお願いいたします。





ありがとうございました。



日常の役割を離れ、リセットして、幼いころからの視点で今の自分で何が一番大切かを見直すのも良いかと計画しました。今日の講義の自身の活躍イメージにつながるといいなと思います。
参考までに、私自身は最初50%くらいでしたが、思い出の受け止め方の視点を変えることで80%位になり、さらに両方の視点の自分を認めることでだいぶ気持ちが楽になりました。
皆様は如何でしたでしょうか?
結果
グループワークは講師と私も含めて12名を4グループに分けて実施したため、自分で入った部屋だけしか観察は出来ませんでした。私の入った部屋では最初に少しエクササイズ的に私の例を話しました。残りのお二人はそれぞれロールモデルと現在の共通点をお聞きすると10%、30%でした。主人公の予定の10%の方の話を聞く前に、少しだけ30%の方の話しをお聞きすることにしました。すると私の話に対して何か感ずるものがあった様子だったので、いつか話が進み残りの時間も費やしました。恐らくここでは、インターベンション・スキルのフレーム理解①Cognitive(認知的)、エクササイズによる導入の②Skill & Activity、主人公のスイッチの④Emotional/Reflective(感情・内省)の介入だったかもしれません。
そのお話とは


生成AICapilotに今と全く異なるマイナスのロールモデルの時のキャラクターアークのイラストを頼んだら、上のような絵をかいて、さらにこんなことを言ってきました。
またメンバーの交流会で、他の部屋の様子のインタビューもしたいと思います。
やはり「アイスブレイクの時間内にできるテーマでは無いな」と「ファシリテータにより介入がいないと難しいかな」などの課題は出てきましたが、目の前でキャラクターアークがものの見方により変わるのを見れたのは大きな成果でした。このような機会を与えてくれた講座の講師(〇〇さんと呼んでほしいそうです。)に感謝です。
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