「キャリア原書輪読会」「ずっと金の糸」募集中です! 詳細

人格変容に必要にして十分な条件(4)

目次

導き出された仮説 “The Resulting Hypotheses

前節の “Some Coments” の中で、ここまでの、6つの条件、”A Relationship(最小限の関係性)””The State of the Client(クライエントの状態)””The Therapist’s Genuineness in the Relation-ship(関係におけるセラピストの純粋性)”Unconditional Positive Regard(無条件の肯定的配慮)”Empathy(共感)””The Client’s Perception of the Therapist(セラピストに対するクライエントの知覚)”に関して、

これらの心理療法の変化に不可欠と考える条件を簡潔かつ事実的に提示しただけで、理論的な背景や効果のダイナミクスを説明しようとはしていない。

と述べています。

そして、ここで、

あらゆる理論を明確な言葉で述べる主要な価値は、そこから証明または反証が可能な具体的な仮説を導き出せることにあります。したがって、必要十分条件として仮定された条件が正しいというよりも誤っている場合であっても、それらの条件が事実を誤りから分別するための作業の基盤を提供するからです。

ゴロワーズ

自らの仮説を、このように条件のみを明確な言葉で提示しているのは、他者が検証も反証もしやすくするため。よほどの自信なんですね。

あらためて、導き出された仮説 “The Resulting Hypotheses“は

六つの条件(操作的に定義された)が存在するならば、クライアントに建設的な人格変化(定義された通り)が起こるでしょう。これらの条件のうち一つでも存在しない場合、建設的な人格変化は起こりません。 これは、あらゆる状況で成り立ちます。

というものです。

そのうえで、今後の方向性を示すように、現時点では、推測の域を出ないが、第一の条件だけが二者択一的(有り無し)であり、残りの五つの条件は連続的な程度の差になります。その前提から、次のような仮説が検証できると述べています。

それは、

六つの条件すべてが満たされている場合、条件二から六の存在する度合いが高ければ高いほど、クライアントの建設的なパーソナリティ変化はより顕著になる

という仮説です。

他にも、

受容(無条件の肯定的配慮)の度合いが極めて高い(例えば、母親が我が子に向けるような愛情)場合は、共感の度合いは中程度でも十分なのかもしれない。

という仮説もあります。

しかし現時点では、これらの可能性については推測の域を出ない、と述べています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次