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発達(Develop)

キャリア理論でよく使われる発達は、英語ではDevelopですが、その意味を改めて確認しました。

Developの語源は、古フランス語のdévelopperからで、des-「undo」(逆)+ voloper「wrap up」(つつむ、おおう)から。18世紀以降、おおいを外すの意の「より完全に展開する、潜在能力を引き出す」から、「完成した状態に向かって一つの段階から次の段階へ進む」や不動産の「土地を実用的または利益のある使用に転換する」(引用:develop の意味、語源、由来・英語語源辞典・エティモンライン

日本では最後の意の不動産活用のデベロッパーなど、「未開発の土地をゼロから活用する」のイメージがあります。キャリアの発達の視点では「本来の力を活かす」意味の「より完全に展開する、潜在能力を引き出す」の方が近いのではないかと思います。

ここからは心理学における発達に触れたいと思います。

目次

心理学における発達

心理学における発達論発達(展開)をし続けています。

心理学勃興期「こどもがおとなるなるまで」(児童心理学)

背景としてダーウィンの進化論の発達観の影響により、導入され始めた公教育において子供の発達に対する科学的知見が求められようになりました。そのため発達の中心は生物学的視点の発達観を基にした児童心理学でした。その時期に子供の発達を対象として、ピアジェ発達性認識論ゲゼル発達検査が生まれました。 

1960年代後半~:「人生の発達を生涯にわたって捉える」生涯発達心理学

1960年代には、①世の中が豊かになり、青年期の終わりがあいまいになった。②高齢化が進み、老年期が長期化し、その心理的発達を詳しく解明する必要性が高まった。③従来は安定・不変だった成人期に様々な心身の変化が生じる、といった背景の変化により、人間の発達を生涯にわたって捉える生涯発達心理学が台頭してきました。エリクソンライフサイクル理論ハヴィガーストにより老年期までの発達段階が扱われるようになりました。

つまり本来の語源、「より完全に展開する、潜在能力を引き出す」の展開の意味を表すようになりました。

かつでは、子供時代の発達の「増大、獲得」と言った上昇的変化に対して、成人期以降は「喪失、減少」と言った下降的変化で捉えられていましたが、バルデスらが中心になって老年期の発達の可塑性獲得的側面も明らかにされてきました。

ゴロワーズ

老年期の新たな視点はまた別な機会に紹介したいと思います。

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