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サビカス輪読会(第2章の2)

最初のセッションで、カウンセラーが聞き出した転機の物語をどう見たてるかの話に入ります。

Counselors understand the short story, which I call the transition narrative, by looking forward to its potential unfolding into thematic concerns that it foreshadows.
カウンセラーは、私が「転機の物語」と呼ぶこの短編小説が、予感する主題(キャリアテーマ)への懸念へと展開する可能性を期待できると思っています。
Experienced counselors often foresee the outcome of counseling from the inchoate vista of this short story. 経験豊富なカウンセラーは、この短編小説の初期段階の景色からカウンセリングの結末を予見することがよくあります

ゴロワーズ

経験豊富なカウンセラーは早い段階で話の結末が予想できることが有るそうです。ただクライエントにはカウンセリングのプロセスを体験する必要があると言うことですね。

The creators of emotion-focused therapy, have identified six different ways in which clients may shape a story (Angus & Greenberg, 2011).
感情に焦点を当てたセラピーの考案者は、クライアントが形作る物語をそれぞれ6つの形態に特定しました。
The six story forms are the same old story, untold story, unstoryed emotions, changing story, empty story, and conflict story.
6つの物語形態は、同じ古い物語語られざる物語語られていない感情変化する物語空虚な物語葛藤の物語になります。

それぞれの物語の特徴と関わり方を記していくれています。

  • Same old story
    • Same old story in which a client presents a generalized representation of the situation or problem. Marker words include never, always, constantly, and forever.
      何時も同じ古い話はクライアントが状況や問題を一般化して表現します。特徴的なワードには、決して毎回常にずっと などがあります
    • To help clients who tell the same old story, counselors prompt clients to move from generalizations and clichés by elaborating the unique content of their stories and then consider the meaning of this content and the feelings aroused by the meaning.
      カウンセラーは、何時も同じ古い話をしてしまうクライエントを手助けするために、クライエントが話の一般化や決まり文句から離れるように促し、自分の話の独特な内容を詳しく説明してもらい、その内容の意味と、その意味によって沸き起こる感情について考えてもらいます。
  • Untold story
    • Untold story in which a client dissembles or omits a significant element from the narrative.
      語られざる物語はクライアントが物語から重要な部分を隠したり除いたりします
    • To help clients who omit important elements of their stories, counselors may ask clients about something that from the counselor’s understanding of the story is absent yet implicit.
      自分の話の重要な要素を省略するクライエントを支援するには、カウンセラーの物語を理解するのに、どこか語らず欠けていることについてクライエントに尋ねると良いかもしれません。
  • Unstoryed emotions
    • Unstoryed emotions in which a client’s narrative expresses strong feeling without an obvious cause. The feelings lack context and personal meaning.
      物語のない感情ではクライアントが明白な理由なしに強い感情を表現します。その感情には文脈的にも個人的な意図も見当たりません。
    • Counselors curious about the presence of strong feelings absent meaning usually use active listening and empathic responding (Carkhuff, 1969).
      理由がわからない強い感情を表すことに興味を持ったカウンセラーは、大抵の場合積極的傾聴と共感的応答を用います(Carkhuff、1969)。
  • Changing story
    • Changing story in which emergent meaning signals that a client may be in the process of transforming or changing. The narrative may include phrases such as “I just recalled” or “I am not sure this is important but…”
      変化する物語は新たな意味の出現によりクライアントが現在変容または変化の途上にいることを知らせてくれます。その物語には、「思い出したばかりです」や「これが重要かどうかはわかりませんが…」などのフレーズが含まれる場合があります。
    • As stories change, counselors may try to establish a line of continuity from past through present into the future by inquiring about the problem’s background, that is, other elements that underlie the situation existing at the beginning of the main narrative.
      物語が変わると、カウンセラーは、その問題の背景、つまり、メインの物語の冒頭に存在していた状況の根底に横たわる他の要因について尋ねることによって、過去から現在、そして未来への連なる道を確立しても構いません。
  • Empty story
    • Empty story in which a client tells a dramatic story that focuses on external events without any feeling.
      空虚な物語ではクライアントはドラマチックな物語を語りますが、何の感情も無しで外部の出来事としてフォーカスしています。
    • With a story lacking feelings, counselors try to determine if the client is trying to avoid anxiety and tension. With these clients, counselors move sensitively and slowly into feelings by establishing a secure basis for client trust and building a holding environment to contain the pain.
      感情を欠いた物語については、カウンセラーはクライアントが不安や緊張を避けようとしているかどうかの判断を試みます。このようなクライエントに対して、カウンセラーは繊細かつゆっくりと感情に寄り添います、そこではクライエントの信頼に対する安全な基盤を確立し、苦痛を和らげる受容的環境を構築します。
  • Conflict story
    • Conflict story in which a client is perplexed by feelings or goals that conflict with each other.
      葛藤の物語ではクライアントが互いに相反する感情や目標により混乱しています。
    • Regardless of the transitional narrative’s form, to propel problem solving and goal setting counselors eventually must use empathic responses to help clients explore their present feelings as well as discuss the unmet needs and unstated meanings that prompt these emotions.
      転機の物語の形式にかかわらず、問題解決と目標設定を推進するために、カウンセラーは最終的に共感的な応答を用いて、クライアントが現在の感情を探求し、これらの感情を起こすことになる満たされていないニーズや暗黙の意味について、話し合うのを手助けする必要があります。

以上のようにクライエントの悩みや本音が聞きだせたところで、目標を構築します。ここでサビカス先生また名言の引用があります。今回はリンカーン!

The counselor is now ready to co-construct shared goals for counseling. As Abraham Lincoln once noted, “a goal wellset is half achieved.”
今カウンセラーは、カウンセリングの目標を共同で構築する準備が整いました。エイブラハム・リンカーンがかつて述べたように、「目標の骨子は半分達成された」のです。

そして

Together, client and counselor formulate the problem and state explicit goals for counseling.
クライエントとカウンセラーは一緒に、問題を定式化し、カウンセリングの目標を宣言にします。
Counselors are sure to write the goals on a sheet of paper because when terminating counseling they will confirm that the client has achieved those goals.
カウンセラーは、カウンセリングを終了するときに、クライアントがその目標を達成したことを確認するため、必ず目標を紙に書き出します。

ゴロワーズ

あれっ?この目標設定の具体的な説明が無い!

Having created a working alliance by establishing a relationship, setting goals, and describing tasks, the counselor is ready to conduct a Career Construction Interview.
カウンセラーは、関係を築き、目標を設定し、タスクを説明することで、協力関係を構築した後、Career Construction Interviewを実施する準備ができています。

ゴロワーズ

次のCareer Construction Interviewの後に、あらためてこのカウンセリングの正念場の再構築、目標設定、アクションプランの共構築があるようです。

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