「キャリア理論輪読会」募集中です! 詳細

四つの<物語>で学ぶ(6)ロバート

「サビカス キャリア構成理論 四つの〈物語〉で学ぶキャリアの形成と発達」の第三章 「道を拓く人(Pathmaker)の原動力・・・ロバート・コイン(以下R)の軌跡」を輪読会メンバーBunさんの要約で紹介いたします。(見出しと図は暫定でゴロワーズが振りました。)

目次

道を拓く人(Pathmaker)…ロバート・コイン(以下R)の軌跡

CCT 4つのアイデンティティ戦略のうち、達成型(高主体性、高共存性)→Pathmakerとしての職業アイデンティティを形成し、一貫したキャリアストーリーを作り上げた
満足すべき家庭で始まり、当然の帰結として成功満足安定に至った調和したキャリア達成について検討する
安定-自立愛着の人は、情報収集主義

【Rのライフポートレート(三つ子の魂百までも?)】

〈Rの現在=企業経営者〉

地域、仲間、従業員、友人、知人から高い評価を得ている。
謙虚な雰囲気、他者との平穏な関係を保つ

〈家族〉


両親に親しみを感じて育った、両親は働き者だったが、豊かでは無かった
父親=家具職人、偉大で厳格な父、Rは父に従属的、Rにとってガイド
母親=家政婦、誰もが望むような善良な人、ケアそのもの、思いやり、社交性、Rの可能性を引き出す、良い規範
姉=影響大、几帳面、細部に拘りを持つ、Rにとって支援者
兄=配管工、トラック運転手、働き者、Rのスポーツ指導者

〈キャリア発達(教区学校時代)〉


成績優秀、負けず嫌い、スポーツ等で同級生の尊敬集める

〈キャリア探索(高校~コミュニティカレッジ時代)〉


当初出来たが、スポーツ・人付き合いを優先、成績は中途半端に、大学進学不可、兄離婚で家庭環境激変、両親苦境→両親と兄の死→Rの特徴は、悲劇にも救いを見出せること、避けられない障害を克服することが人生の挑戦であり、成功とはどれだけ不利な状況から抜け出して勝利を収めることが出来たかで測られるのだと常に理解していた
高校卒業後は、コミュニティカレッジ入学、機械製図専攻、成績優秀

〈キャリア確立〉


給与計算の仕事就職、婚約、地元ホテル夜間受付/経理担当アルバイト、公認会計士目指す、会計主任に昇格、仕事にやりがいと安心感、成長
努力は必ず報われるとの信念、先を読む仕事ぶりに周囲感心、会計事務所の副社長職に、地域貢献に喜び、純粋な思いやり、冷静でミスタークールと呼ばれる
40代前半家購入、家族生活楽しむ、地域社会から尊敬

〈キャリアマネジメント〉


42歳社長就任、事業拡大、目的は関係する誰とでも尊重関係を築くこと、客を尊敬し軽率に扱わない、社員にも敬意を、建設的な意見を言える対人環境、共通目標、他人の幸福配慮、他者の役に立つ事一番大事、
クルマは高級車キャデラックではなく中級車ビュイック(控え目、他者配慮?)
現在59歳になったRは「EQ(感情的知能)や他者への共感能力が重要」と強調
個人的経験からの教訓「自分の限界を認識し改善に努める→人生ゲームで先手打てる」


【Rの自己構成とキャリア構成】

〈広義の自己構成とは〉

永続的個人的特性や動機によってどのような人物になったのか

〈自己構成プロセス〉


社会アクター(自己体系立て)、エージェント(自己調整)、オーサー(自己概念化)としてどのように自分自身を形成して行ったのか
Rは、安定した愛着スキーマ、外交的性格、規範を受け入れる傾向→発達ニーズや自己実現ニーズに焦点→自律的リフレクシブスキーマ・「常に計画的に」道を拓く人という職業アイデンティティに到達
アクター(自己を体系立て、自分らしさを発揮する自己)
養育と安全を与える家族との安定した愛着関係を経験→高い自尊心、人間関係、社会的支援、コミュニケーション能力を得た安定した愛着スキーマ→アクターの心理社会気質、行動戦略を形成
アルファ気質(野心的、生産的、目標志向、仕事集中、支配的)、高いレベルで統合、社長として管理職としての潜在能力を発揮した


エージェント(内的ニーズ/目標に応じ統合的に対応すべく、自己の方向性を調整する自己)
Rの成長(発達)目標は、昇進と予防
Rは安定した愛着スキーマがある→自己調整スキーマ・戦略を開発→(母)高い昇進志向+(父)予防志向のハイブリッド型調整力=>高いパフォーマンスをもたらした
主体的自律共同体的で相互関係重視の生き方を統合的に適応→未来を見通し、周辺を見渡す、生産性と思いやりを兼ね備える
→キャリアアダプタビリティ資源(自己調整力+適応レディネス(自分で決めた目標を実現させる適応力))を発達させ、キャリア構成理論の4つのアダプタビリティ資源(関心、コントロール、好奇心、自信)のすべてと関係していた
長期的に目標を追求しながらも、柔軟でオープンな思考を持ち続け、意図的に自己調整していた
オーサー(自伝を著作して、自己の目的/テーマを追求し、キャリアストーリーに意味を与え、自己を概念化する自己)
「私は常に計画的(目標指向)な人です」

〈自己構成コンテンツ〉

舞台俳優のキャラクター設定は俳優の全ての行動を決定する(全体をカバーする目的=スーパー目的)

  1. 幼少期の思い出 自己概念を明確化
  2. 幼少期の思い出 人生に於ける強い信念を説明
  3. 幼少期の思い出 スーパー目的に集中し、人生の中心的テーマ構成のため、1,2の思い出をどうアレンジしたかを要約して説明している
  1. Rの思い出1(彼自身についての大前提)兄と一緒に雪ダルマ作り
    >建設的なプロジェクトに取り組む働き者=>Rの自己概念が表れている
  2. Rの思い出2(彼自身の人生についての小前提)兄が兵役に行く長旅ドライブ
    >道路には平坦も凸凹もある、人生は予測不可能、とのRの信条を表明している
  3. Rの思い出3(彼自身の人生の大目的)家の石畳の私道、平坦でなく、かなり頻繁に転んだ
    >Rの大目標(スーパー目標)は、人生にどんな障害があろうとも「走る(克服する)」との決意
    >Rの人生の中心的ライフテーマは、「手ごわい障害を克服すること」

ドライブ(内的動機)
スーパー目標は追求されるべきもので、ライフテーマのアレンジが必要
目標を追求し、テーマを行動として表現したもの=>生き様、ライフスタイル
Rのライフスタイルは、ドライバー(野心を持ち、恐怖と戦って進み、常に動き努力する人)(姉からいつもベストを尽くすように言われていた)

【キャリア構成】

Rのライフポートレートから、職業アイデンティティ発達と、それが教育や職業選択へと反映されていることは明確

〈キャリア構成プロセス〉

家族構成は、対人関係の基盤を構成し、個人の人物像はその上に成り立っている
両親の影響
ホランド)親は自分の職業タイプ、性格タイプを子孫に伝えると理論化している
Rの両親は、慣習的/現実的/企業的(CRE)、また順応/責任/勤勉
兄弟姉妹の影響
末っ子はしばしば高い地位を獲得し、リーダーになる・・・(?)
CEOよりもCOOのような副司令官が多い(長子がCEO)
末っ子は、後ろを振り返る必要なく、常に未来を見ていられた(?)
末っ子は、何かに所属する傾向が低く社交性が高い、という特徴がある(?)

〈キャリア構成コンテンツ〉


Rの挑戦課題は、CRE職業性格パターンに合う学ぶ機会、働く機会、成功する機会を得られる適切なポジションを見付けることだった
幼少期には一貫した願望とそれに見合った趣味選択でキャリアアダプタビリティを示していた
ロールモデル
 土木技師の叔父が、父や兄がやらなかった方法を示すロールモデルとなった
興味を示した事
 Rが魅力を感じた会計士とエンジニアは、親との類似点が多くある
 会計士:社会規範に適合 エンジニア:秩序、冷静、計画的
 高3時に目指す電気工学/土木工学:正確な詳細、明確な結論、理論よりも事実
テスト結果から見た適性と興味
 R中学3年時の仕事価値観テスト結果は、安全と賃金、貢献、アイデア
 高3時は、中3時のものに加え、知的刺激、達成も
 高卒後、コミュニティカレッジに入学、基礎工学を学んだ
 Rは理論より事実を、屋外の汚い仕事よりも屋内のきれいな仕事を好んだ
 =>工学から会計学への転換はRの好みとの適合性を向上させた
職業
 中学時代牛乳代集金係、高校時代クラス会計係
 Rの最初の仕事は給与計算係と夜間会計係(CREタイプでRの興味パタンと一致)
 その後会計学を学び、→ 会計事務所副社長 → 社長となった
 Rは会計の仕事を続けたお蔭でより高い何かを達成しようとする「スーパー目標」を追求し続ける事が出来た
 成功を振り返り、若い人たちへのアドバイスを求められ、
 「大事なのは、目標を持つ事、そして前を見て、足下を見る事です」

【CCT自分なりの解釈】
・人の思考行動特性の土台は、(結局の所)家族など生まれ育った育成環境により形成される。
・その後も学校や仕事など、社会的・文化的文脈の中で社会に適応するために“構成”される。
・それはいつしか自身のライフテーマとして無意識下で醸成され、考え方や行動となって現れる。
・またそれはいつしか本人の意識上に上がり、自己により理解され、選ばれ、意味付けされ、自身の信念や信条として自覚されるようになる。
・それ(信念や信条)により、人生の目標を設定したり、どう行動するか、周囲との関係性をどうするかなどの指針としたりする。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次