キャリアカウンセリングの面談プロセスを可視的に表すので有名な國分康孝のコーヒーカップ方式の図があります。

さらに詳しくカウンセリングプロセスを説明する方法として、BezansonとDecoffによるシステマティックアプローチがあります。「キャリアコンサルティング理論と実際 6訂版」に要約したステップが書かれています。
①カウンセリングの開始:カウンセリング関係を樹立する。温かい雰囲気の中で、クライエントが安心して話のできる信頼関係を樹立する。
②問題の把握:来談の目的、何が問題なのかを明確にする。それをカウンセラーとクライエントが相互に確認し、問題解決のためにクライエントが行動する意志を確認する。
③目標の設定:解決すべき問題を吟味し、最終目標を決定する。そのプロセスは、まずクライエントの悩みや阻害要因に気づかせる。次に具体的な方策をいくつか選択し、一連の行動ステップに組み立てる。契約を結び、クライエントのコミットメントを確かにする。
④方策の実行:選択した方策を実行する。主な方策は、意思決定、学習、及び自己管理である。
⑤結果の評価:実行した方策とカウンセリング全体を評価する。方策はを成功したか。目標は達成したか。ケースを終了してよいか。カウンセラーにとってどうか。
⑥カウンセリングとケースの終了:カウンセリングの終了を決定し、クライエントに伝える。成果と変化を相互に確認する。問題があれは再び戻って来られると告げる。カウンセラーはケース記録を整理し、完結する。
私も①~④に関して、下記の様な図を書いていました。

先日この図を使い面接試験の説明をした際に、Sinjiさんから素晴らしいご指摘がありました。「縦軸を信頼関係とすると、信頼関係が深まった段階でCC視点の問題把握は判りますが、目標設定で合意をもらい相談者とカウンセラーが同じ方向に進む際に信頼関係はより深まるのでは?」というものでした。中盤の問題把握までの上下の軸は信頼関係の深さと合いますが、後半は関係を維持しながら、心の深いところ(潜在意識:Makiさんご指摘)から現実(顕在意識:同)に戻る、つまり相談者の心の意識レベルの表していると気づきました。つまり、意識レベルと関係性レベルは別にプロットすると良いのではと書き直してみました。

上図のように、コーヒーカップのプロット(実線)をクライエントの意識レベル(顕在意識⇔潜在意識;意識⇔無意識)の深さを表す線とし、クライエントとキャリアカウンセラーの関係性レベル(心理的安全性)の深さを示す線のプロット(破線)と分けると判りやすくなりました。
初めてお会いした相談者との関係性が、カウンセラーの積極的傾聴(受容・共感・一致の中核三条件)の姿勢によるかかわりにより関係性が深まり、そこで生まれた心理的安全の中でカウンセラーの見立て(CC視点の問題)にもとずく問いかけによりで、相談者の普段気づかない、あるいは見たくない意識の深いところの自分に目を向け、問題点の解像度が増し、二者で共有された時点(問題把握)から、関係性レベルを維持しながら目標設定と具体的方策により顕在意識へと意識レベルを戻していき現実に帰っていく様子を表すことが出来ました。意識レベルの参考にフロイトの局所論の図(放送大学テキスト「精神分析とユング心理学」)を追加しました。
下記に簡略化した図を置きます。

ご指摘いただいたメンバーにフィードバックや御覧になった皆様にフィードバックをもらいまた完成度をあげてシステマティックアプローチの理解を高めたいと思います。

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