サビカスの”Career Construction Counseling Manual”も第5章に入りました。ここで意味深い用語の使い方が出てきたので、取り上げました。実はこの文章自身に答えがあるかも知れません。
Reflection involves a more passive recollection that clients use to learn about themselves whereas reflexivity involves a more active conceptualization that clients use to change themselves in some way (Savickas, 2016).
“reflective”(reflection)と”reflexive”の使い分けがキーポイントのようです。
「Narrative Assembly ナラティヴ・アプローチ:関心を分かち合うコミュニティ」でまさにこの二つの言葉の意味の違いを説明されていました。とれも参考になるので、「」内を抜粋させて頂きました。
Reflective 形容詞「1反射[反響,反映]する」「2内省的な;熟考する,思慮深い」(Eゲイト英和辞典) 「反射の, 反射的な, 反映的な」(ライフサイエンス辞書) 形容詞「1心の問題に取り組んだ」「2物理的に光か音を反射することができる」「3深く、またはひどく思慮深い」(日本語WordNet(英和)) | Reflexive 形容詞「1反射的な,反省的な」「2【文法】 再帰の」(Eゲイト英和辞典) 「再帰性の, 再帰的な」(ライフサイエンス辞書) 形容詞「1それ自体を振り返るさま」「2意志も意識的なコントロールもなしで」名詞「1動作主の行為が動作主自身に作用することを示すために-selfが付加された人称代名詞」(日本語WordNet(英和)) |
Reflectivity 名詞「2 〔光・熱・音などの〕反射性」「2= reflectance《物理・光学》反射率」(英辞郎) | Reflexivity 名詞「1それが要素とそれ自体の間で保たれる関係」「2再帰代名詞とその先行詞の同一指示的な関係」(日本語WordNet(英和)) 名詞「《生理》反射性」(英辞郎) |
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かなり深い議論に入っていますが、同じ反射を語源にしており、この場面ではReflection、reflexivityの両方とも内省が当て嵌められます。ただreflexiveの方に、より内省を通じて自分自身内部の変容が認められるといった「関心を分かち合うコミュニティ」さんの解釈は同意します。ここはサビカスの用語の使い分けの意図が感じられます。
したがって、reflexiveの方は再帰を用いて以下のように訳して見ました。
Reflection involves a more passive recollection that clients use to learn about themselves whereas reflexivity involves a more active conceptualization that clients use to change themselves in some way (Savickas, 2016).
内省には、クライアントが自分自身について学ぶために使用するより受動的な想起が含まれますが、一方再帰には、クライアントが何らかの方法で自分自身を変容するために用いる、より積極的な概念化が含まれます(Savickas、2016)
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