第3章はキャリア構築インタビュー(CCI:Career Construction Interview) の章です。ここではインタビューの内容と意味を一つ一つ丁寧に説明をしています。
その目的と概要は、
最初のセッションの中で、ここまでに関係構築、現在の課題に対する目標設定、タスクの整理まで行っていますが、さらにこのCCIを通して人生の意味付け、目標宣言、意図(志)の形成、行動の促進を明確にする足場を用意します。
その5つの話題について質問とは、
質問の内容(Question)とヒント(Tips)は、
- Role Models ロールモデル
- Question
- 子供の頃、誰に憧れていましたか?あなたのヒーロー/ヒロインは誰でしたか? 6歳から9歳くらいの頃に憧れていた両親以外の3人位の人物に興味があります。
- その性格や特徴をお聞きします。カウンセラーは、クライアントからモデルの心理的構成を表す形容詞や名詞が出るまで聞きます。各ロールモデルにつき、少なくとも4つの性格が出るようにします。
- Tips
- クライアントが母親または父親がロールモデルであると答えた場合、カウンセラーは他のロールモデルを尋ねます。両親が他律的な影響であるのに対して、ロールモデルは自律的な認識として受けとります。
- 親の場合はアタッチメント理論からさらに「あなたの母親を表す三つの言葉を教えてください。」父親についても同様に尋ねます。転機の物語と関連する場合、さらに詳しい説明を求めます。
- クライアントが幼少期(6-9才)のロールモデルを思い出せない場合、少年時代(9-12才*)または青年初期(12-15才*)のロールモデルを尋ねます。
*この年齢は私の推定した数字です。
- Question
- Magazines, Television, Websites 雑誌やTV番組あるいはWebSite
- Question
- あなたは雑誌を購読していますか、または定期的に読んでいますか?カウンセラーは、お気に入りの雑誌を3つ聴き出した後、それぞれに質問してクライアントの興味を明らかにします。
- “What attracts you to …?” 「… の何が魅力的ですか?」
“How do you find … interesting?” 「… のどういうところが興味深いですか?」
“What appeals to you in …?” 「どこが面白いですか?」
“Why do you prefer …?” 「… を好む理由は何ですか?」
“What do you like about the magazine?” 「その雑誌の好きなところは何ですか?」 - クライアントにお気に入りの雑誌がない場合、テレビ番組について質問します。「定期的に見ているテレビ番組はありますか?」「あなたが予約しているテレビ番組はありますか?」通常どおり、カウンセラーは 3 つの例を尋ねます。
- 雑誌も読まないしテレビを見ないク場合はお気に入りのウェブサイトについて尋ねます。「定期的に訪れるインターネットのウェブサイトはどれですか?」
- Tips
- その目的は、調査や目録作成や資料の棚卸しではなく、個人が好み依存する環境の種類を判断することです。
- 雑誌、テレビ番組、ウェブサイト、ゲームなど、どのような興味を持つのかを実際に特定しておきましょう。クライアントに、活動や目的に惹かれるものを自分の言葉で説明してもらいます。
- Question
- Favorite Story 最近のお気に入りの物語(本、映画)
- Question
- 現在、本や映画で好きな物語は何ですか? 物語を教えてください。
- Tips
- 質問する際には、「現在」または「今まさに」を強調します。キャリア構築理論では、脚本を新しい環境やステージにおける適応性と柔軟性の源と見なしています。
- Question
- Favorite Saying ことわざやモットー
- Question
- 好きなことわざや座右の銘は何ですか?
- Tips
- クライアントが好きなことわざを思いつかない場合は、「今すぐ作ってみませんか?」と尋ねてください。
- Question
- Early Recollections(以降ER)幼少期の回想
- Question
- 一番古い記憶は何ですか? 3歳から6歳までの頃に起こったことについて、3つの話を聞きたいです。
- Tips
- クライアントがやり取りを終えたら、カウンセラーは「その記憶に感情を当てはめるとしたら、どんな感情ですか?」と尋ねます。
- Question
この最初のロールモデルに関する質問は、
もしカウンセラーが1つしか質問できないとしたら、これがそうです。この質問に対する回答が、クライアントが自己構築の設計図に用いた登場人物と属性をもたらします。
「1つしか質問できないとしたら、これがそうです。」と言うぐらい大事な問いですが、私はぴったり思い当たるものがありませんでした。今回、幼少期(6-9才)のロールモデルを思い出せない場合、青年初期(12-15才)まで伸ばしても良いのTipsのお陰で、見いだせたロールモデルでしっくりしました。
それぞれの問いの意図、根拠(Rationale)は、
- Role Models Goal:クライアントの自己構築と自己概念を特定します。
- ロールモデルを選ぶことが個人の最初のキャリア選択だからです。
- この質問に対する回答が、自己構築の青写真に用いる登場人物の性格と特性を示します。
- 青年期後期には、人はこれらの特性やアイデンティティの断片を最初の職業的アイデンティティへと統合します。
- Magazines, Television, Websites Goal:クライアントが関心を持つ環境、活動、およびモノの種類を特定します。
- 何故なら、関心が人と環境の間の心理社会的つながりを含むからです。
- CCCはこの手法で、クライアントの職業との類似性、一致性、および関連性を調べます。
- Favorite Story Goal:クライアントが転機の成り行きを思い描くために使いそうな物語や文章を知ります。
- クライアントが転機の行く末を思い描くのに使えそうな物語や教訓を知ります。
- お気に入りの物語には、人生の次の脚本の初期の構想が暗示されているのかもしれません。
- クライアントの「ずっと好きな」映画を尋ねることは、現在のスキームではなく、包括的なテーマにアクセスする可能性があります。
- Favorite Saying Goal:クライアントが自分自身に与え続けているアドバイスを学びます。
- 好きなことわざが、クライアントが自分自身のために持っている最良のアドバイスを明示してます。
- アドバイスは、通常、転機の物語で出てきた問題に直接関係しており、通常、クライアントとカウンセラーの両方にとってすぐに意味のあるものです。
- Early Recollections Goal:転機の課題をクライアントがどんな視点で見ているか知ります。
- 通常、一番最初の回想は、クライアントがキャリアの問題をどのような視点で見ているかを示します。
以上でインタビューは終了し、カウンセラーはクライアントに他に何か言いたいことがあるか尋ねて、最初のセッションの終わりを知らせます。
次の第4章で、これらをもとにカウンセラーは人生のポートレイトを作成します。




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