先日スタートしたマクアダムスの”What Do We Know When We Know a Person?”(人を知るとは、何を知ることなのか?)の中でも度々引用されるゴードン・オールポート(Gordon Willard Allport)が気になり、Wikiや彼の研究成果を記した”Allport’s Theory of Personality- Discover the 3 Insightful Catagories of Personality”を読んでいます。非常に興味深い内容でしたので、途中ですが紹介いたします。
先ずは、Wikiより、ゴードン・オールポート(Gordon Willard Allport, 1897-1967)はアメリカの心理学者、著作に『人格の形成―人格心理学のための基礎的考察』や『個人とその宗教』があり、パーソナリティの特性論者とされ、個人のパーソナリティの中でとりわけ優勢な特性とは何かといった議論を主に展開し、「パーソナリティというものが顕著な力となっていくとき、それはとりわけ基礎特性によるところが大きい。中心的な特性と基礎特性は、環境因子によって大きく左右される。」としています。
そして、大変興味深いエピソードが書かれています。
かつてオールポートが22歳のとき、ウィーンにジークムント・フロイトを訪ねていったことがある。ウィーン到着時、オールポートはフロイトの仕事場までの電車内で出会った潔癖症の子どもの話を、詳しくフロイトに話して聞かせた。この子は、いくら母が大丈夫だからと諭しても、「あの汚いおじさんの隣には座りたくない」と断固として座ろうとしなかったのである。オールポートが話すのをしばらく聞いた後、フロイトは「その少年が君だったということかね?」と尋ねた。オールポートは現実にあった話を話題としたため、フロイトの言葉にかなり気分を害した。意識的なかつ経験的な話であり、セラピーの場でもないはずであるのに、フロイトはその話をオールポートの「無意識」につなげて捉えたのだ。それ以後、オールポートはフロイトの精神分析に信頼を失った。この偶発的事件がオールポートと彼の理論になかなか拭いがたい重荷となり、意識的動機の研究に専念させるような方向に導いた。
この話で、私はマクアダムスの「人を知るとは、何を知ることなのか?」を思い起こしました。オールポートは彼に初めて会った高名なフロイトが、精神分析の見立てで行った「その少年が君だったということかね?」の言葉に、「初めて会ったあなたに私の何が分かるのか?」つまり「人を知るとは、何を知ることなのか?」の研究動機に繋がったのではないでしょうか?
彼はこの体験で「無意識」と言う、概念的あるいは抽象的な検証できない捉え方とは別な視点、つまり検証可能な行動の観察や評価を通じて科学的に測定・研究した特性で「人を知るとは、何を知ることなのか?」のアプローチをとったようです。
ここからは、”Allport’s Theory of Personality- Discover the 3 Insightful Catagories of Personality”から抜粋いたします。
オールポートの理論
オールポートの生物学的視点
オールポートが「生物学の役割をある程度強調しており、子供は特定の反射を持って生まれてくることを示唆している。時間が経つにつれて、これらの反射は習慣に発展し、習慣が繰り返し使用されることで染みつくと、最終的に特性へと進化し、個人の人格の核心を形成する。」と述べています。
オールポートの特性の考え方
特性はオールポートの理論の中心的要素です。彼は特性を、様々な状況における個人の行動を形作る比較的恒久的な特徴として説明しました。これらの特性は、個人が刺激にどのように反応するかを導き、その行動の一貫性を可能にします。
その特徴を
- 現実的で観察可能 – オールポートによれば、特性は抽象的な概念ではなく、個人の中に存在する実体です。特性は一貫した行動パターンを通じて観察することができます。
- 行動の指針 – 特性は、個人が特定の状況でどのように行動するかに影響し、導きます。例えば、外向性の特性を持つ人は、異なる環境でも一貫して社会的な交流を求めます。
- 特性の相互関連性 – 特性は完全に独立しているわけではありません。しばしば重なり合い、異なる特性が複雑な形で行動に影響を与えることがあります。
- 一貫性と安定性– 特性は時間とともに安定していますが、進化することもあります。これは、個人の核心的な特性は比較的一定であるものの、人生経験によってその強さや現れ方に変化が生じる可能性があることを意味します。
- 個人差– オールポートは、特性は個人ごとに強さや組み合わせが異なるため、性格の違いが生じることを強調しました。例えば、ある人は非常に良心的である一方で、別の人はこの特性があまり見られない場合があります。
オールポートの人格の定義
ゴードン・オールポートは1938年に、人格に関する最も包括的な定義の一つを提示しました。「彼は人格を、個人内における心理-身体的システムの動的組織であり、それがその人独自の環境への適応を決定すると定義しました。この定義は、次の側面であるオールポートの人格理論をさらに深く考察することへと導きます。」
語彙仮説(辞書仮説)
オールポートの業績で有名のものに、語彙仮説(辞書仮説)があります。私も最初にオールポートの名を知ったのはこの理論からです。
1936年にゴードン・オールポートとヘンリー・オッドバートは、人間の性格を指す英語の単語を約17,953語列挙しました。これらの単語は、人々を描写するために使用することができます。この研究は、後の段階で五因子理論の経験的および概念的基盤となりました。彼らの調査に基づき(オールポートは列挙した単語を4,500語の特性に似た単語に絞りました)、彼らは「オールポートの性格理論」を構築しました。彼らの理論によれば、性格を支配する特性は三種類あります。これら三つの特性のカテゴリーを、オールポートは主要特性、中心特性、二次特性と名付けました。オールポートはこれらの特性を階層的に整理しました。
このオールポートの性格理論の詳しい話は(2)で紹介したいと思います。

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