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“unthought known”と”implicit unconscious”

“Career Construction Counseling Manual”の”unthought known”と”implicit unconscious”を理解したくて、レファレンスのBollasさんの”The shadow of the object: Psychoanalysis of the unthought known.”とSternさんの”The Present Moment in Psychotherapy and Everyday Life”を手に入れて読もうかと’思いましたがAPAのライブラリーには無く、ハードカバー204ページ、‎ 300ページの書籍がAmazonで売られてました。何れも分量とお値段でちょっと手の出ない感じでした。そこでAbstractから一部抜粋と言うセコイ手で理解を試みました。

“unthought known”

During our formative years, we are continually “impressed” by the object world. Most of this experience will never be consciously thought, and but it resides within us as assumed knowledge. Bollas has termed this the unthought known, a phrase that has ramified through many realms of human exploration, including the worlds of letters, psychology and the arts.
私たちの形成期には、私たちは常に物体の世界に「感動」しています。この経験のほとんどは、意識的に考えることは決してありませんが、偽りの(居ないように見せかけた)知識として私たちの中に存在します。ボラスはこれを思いもよらない既知」と名付け、この言葉は文学、心理学、芸術の世界など、人間の探求の多くの領域に波及してきました。   *注:()内は私の意訳です。

Aspects of the unthought knownthe primary repressed unconscious –will emerge during a psychoanalysis, as a mood, the aesthetic of a dream, or in our relation to the self as other. Within the unique analytic relationship, it becomes possible, at least in part, to think the unthought — an experience that has enormous transformative potential.
思考されていない既知の側面、つまり抑圧された第一の無意識の側面は、精神分析の際に気分として夢の美学としてあるいは他者としての自己との関係において現れる。独自の分析的関係の中で、少なくとも部分的には、考えもしないことを考えることが可能になる — それは大きな変革の可能性を秘めた経験である。

ゴロワーズ

少し近づいた感じです。普段抑圧されて無意識下にあるけど、それは偽りの姿で、夢や他者とのかかわりで現れる知識(記憶)を”unthought known“と呼ぶようです。夢の美学と言う表現が粋ですね。

“implicit unconscious”

Sternさんは「今」ここでの「意識」、おそらく顕在意識の解析から始めているようです。

Stern begins by pointing out that we are subjectively alive and conscious only “now,” that “now” is when we directly live our lives, that the present moment is the only time of raw subjective phenomenological experience.
スターンはまず、私たちは主観的に生きており、意識しているのは「」だけであり、「今」とは私たちが直接的に人生を生きているときであり、今この瞬間は生々しい主観的現象学的経験の唯一の時間であることを指摘することから始めます。
For example, in speaking of the present moment as something that lasts no more than 10 seconds and usually closer to 5, he notes that most spoken phrases last in the range of 3–5 seconds, that a breath cycle takes around 3 seconds, that after a 3-second pause in music the subjective sense of forward movement stops, and that both vocalizing turns and packages of maternal movement and sound with their infants last around 2–5 seconds.
例えば、今この瞬間を10秒以内、通常は5秒に近いものとして話すとき、彼は、ほとんどの話し言葉は3〜5秒の範囲で続き、呼吸のサイクルは約3秒かかり、音楽の3秒間の一時停止の後、主観的な前進の感覚が停止することを指摘しています。 そして、乳児の発声のターンと母親の動きと音のパッケージの両方が約2〜5秒続くこと。

Stern concludes that the present moment is a special kind of story—a lived story that is nonverbal and need not be put into words. A temporal contouring of affective experience, a kind of vitality affect, serves as the backbone of the plot of this lived story.
スターンは、今この瞬間は特別な種類の物語であり、非言語的であり、言葉にする必要のない生きた物語であると結論付けています。情緒的経験の時間的輪郭、一種の活力情動が、この生きた物語の筋書きのバックボーンとして機能している

Finally, Stern tackles the vexing and thorny problem of consciousness as it applies to the present moment: forming the present moment is implicit and out of awareness, but to qualify as a present moment it must enter some type of awareness or consciousness, but what kind? Stern suggests the utility of breaking consciousness into types such as perceptually based phenomenal consciousness, verbally based introspective consciousness, and socially based intersubjective consciousness.
最後に、スターンは、現在の瞬間に当てはまる意識の厄介で厄介な問題に取り組んでいる:現在の瞬間を形成することは暗黙のうちに気づきから出ているが、現在の瞬間として認定されるためには、ある種の気づきや意識に入らなければならないが、それはどのような種類のものであるか?スターンは、意識を知覚に基づく現象的意識言語に基づく内省的意識社会的に基づく間主観的意識などのタイプに分割することの有用性を示唆しています。

ゴロワーズ

“implicit unconscious”に相当するのが ”implicit and out of awareness”で、Sternさんが注目している今ここでの意識に「認定」される種類の一に言語に基づく内省的意識とあります。つまり今ここにの意識に無い暗黙の気づきが引き出される過程を解析しているようです。

今の所、”unthought known”と”implicit unconscious”は別なものではなく、BollasさんとSternさんの視点が違うだけのような気がします。Bollasさんはフロイトの抑圧により無意識下の置かれた、無いがごとく振舞う借り物の記憶が”unthought known”で、Sternさんは今ここの顕在意識に無い記憶を”implicit unconscious”と言っているようです。前者の記憶の居場所は抑圧から無意識下と思われ、後者はもう少し広い感じかと思われます。さて新ジョハリにどう加えるか、メンバーで話したいと思います。

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